完熟堆肥とは
良い堆肥と悪い堆肥の違い
良い堆肥
1. 悪臭が無い。
良質な堆肥は香ばしい匂いがし、有機物が微生物群によって発酵分解している。
2. 有害な重金属、化学物質を含んでいず。人体に有害な重金属や化学物質（PCB、ダイオキシン等）を含まないので、土や植物に影響なし。
3. 連続施用を行っても特定物質の集積障害が起こらず。
4. 肥料成分、 ミネラル等のバランスが良く、植物が育つ為の栄養分があり、植物に含まれるビタミンやミネラルの含有量が増加し、また、味、香り、貯蔵性も良い。
5. 雑草種子、病原菌が発酵熱により死滅している。
6. 異物混入がない。堆肥を作る時に分別されており、プラスチック、ガラス等の異物の混入が無い。
7. pH、ECの成分値が植物や土壌微生物に悪影響を与えない範囲にある。
8. 使用後、腐敗しない。有機物の醗酵分解が十分行われ熟成して悪臭がない。
9. 土壌を団粒化し保肥力あり。微生物が活動する事により土壌が団粒化し、排水性・保水性・通気性・保肥力が増加し、土壌の流亡が少なく作物が健康。
10. 病原菌を抑制。土壌微生物が増え、作物の病気が極めて減る。植物の根系が十分成長し、茎根比が小さく、天候異変にも強い。
悪い堆肥
1. 腐敗臭あり。未熟な堆肥は水分が入ると腐敗し悪臭発生。
2. 有害な重金属、化学物質含有。有害な重金属や化学物質(PCB、ダイオキシン等)が土や植物に蓄積され地下水を汚染する。
3. 連続施用で集積障害をきたす。集積障害により植物が育たなくなる。
4. 肥料成分、ミネラル等のバランス不良。腐敗堆肥は偏性嫌気性菌によって土壌を酸性化。
5. 雑草種子、病原菌が生存している。発酵不良で、雑草の種子・病原菌家畜などの腸内細菌が生存している。植物が枯れてしまったりする。
6. 異物が混入している。
7. pH、ECの値が適さず、植物や土壌微生物に悪影響。
8. 腐敗する。（未熟堆肥・中熟堆肥）有機物の醗酵不良で未分解の為、施肥後土の中で腐敗し、害虫等も集まる。
9. 土壌が硬くなる。腐敗した不良堆肥は、無酸素状態であり有益な微生物の生育を阻害し害虫等が集まり植物の生育、健康に悪い。
10. 病原菌を抑えられない。根の成長が悪く天候異変に弱い。病気が多い。
識別は、下記の試験でも可能です。
燃焼法
＊堆肥を燃やし臭いで判定します。
・完熟/香ばしい臭いで、悪臭なし。
・未熟/アンモニア臭、酸臭の悪臭あり。
＃発芽法
良い堆肥
＊大根、コマツナなどの種子を使用し、発芽率、生育量を調べ堆肥の腐熟度を判定。
・発芽率が80％以上。又異常がないこと。
悪い堆肥
・根の周りが褐色になり、根が不自然に曲がったりする。
腐敗試験
＊堆肥に水を加える。
・ガスが沸き、不快な臭い（酸敗臭、アンモニア臭）が発生した場合は未熟。
ミミズ評価法
＊ミミズは腐熟した有機物の多い土壌を好む。
・完熟/置いた直後堆肥の中に潜る。
・中熟/置いた直後嫌がる。
・未熟/もがき、逃亡しようとする。